 |
|
 |
世界的な食料の需給やSDGs(持続可能な開発目標)への取り組みとして、食品産業に対しても環境負荷の低減などの期待が込められています。
今回は、卵アレルギーがある方や動物性食品を食さない方でも食べられる「ほぼタマゴ(代替タマゴ)」をご紹介いたします。
代替タマゴとは、植物性原料や代替原料を用いて卵の食感、風味などを再現した卵の代用品です。日本メーカーも含めて既に製造販売している企業が世界的には何社もあります。
種類も「ほぼゆでタマゴ」「ほぼ黄身だけ」「ほぼ半熟タマゴ」「ほぼタマゴ焼き」「ほぼスクランブルエッグ」「加熱しても、ほぼ液状タマゴ」「粉末タマゴ」など多品種があります。日本の主な販売先はスーパー(惣菜用)、コンビニ(食材用)、レストラン(料理用)など業務用が販売されており、料理に混ざって入っていても全く気付きません。どれも鶏卵とは異なる非動物性の卵となります。
製造方法はメーカーにより異なりますが、主に微生物醗酵技術を活用して卵たんぱく質のDNAを酵母に挿入し、砂糖を与えると酵母は糖から卵たんぱく質を作るようになります。ビールやワインの生産では酵母は醗酵により糖を分解してアルコールを作るが、DNAを挿入された酵母はアルコールの代わりに卵たんぱく質を生産します。この卵たんぱく質に植物成分を加えて製造されます。
原料には大豆やエンドウ豆、緑豆が使用されます。 |
アレルギーの人やヴィーガンなどの菜食主義、宗教上の理由で特定の食べ物を食べられない人、健康増進やダイエットのため、肉や乳製品など動物由来の食品ではなく植物由来の原材料でつくった代替食品を食べる人が増えています。代替食品は植物性の原料を由来としたものが多く、卵の他、肉・乳製品・小麦など食材の味や見た目、食感を再現して本物の味や歯ごたえに似て美味しく食べれるように工夫がされています。
世界的な人口増加や気候変動によって予測される食料危機に備えるためにも、代替食品が必要になると考えられています。 |
牛は温室効果ガスの排出量が多い家畜ですが、鶏の卵の産出にも1Kgあたり4.67Kgの温室効果ガスを排出しています。また土地の使用量は1kgあたり6.27u。 水の使用量は1kgあたり578Lあり、少なからず環境に負荷をかけています。養鶏場の鶏の92%がゲージ(バタリーンケージ)飼育され、自然体の30倍ほどの卵を産まされ、卵が産めなくなったら使い捨てのように処分されます。生命環境としては心が痛みます |

| ※ |
鶏はブロイラーを含めた「ニワトリ」全体を指す。
|
| ※ |
ブロイラーは食用鶏の品種の総称で50日で食肉としてスーパー等に出荷される。 |
|
 |
「ほぼカニ」という食材が販売されてます。
ホントにカニの食感と味で驚きましたが、アレルギーなどで本物を食べられない消費者からも支持されています。
持続可能な社会を創造するためにはフードテックが必要不可欠になると感じるところです・・・ |
|
|
|
 |