ECOだより




PFOS・PFOAってどんなもの?
有機フッ素化合物で工業用品、家庭用品などの残留性有機汚染物質 身近で使われていた界面活性剤
「テフロン加工」と「フッ素樹脂加工」は同じ加工です。
テフロン加工はデュポン社(アメリカ)の登録商標で、フッ素樹脂加工のことです。PFOAはフッ素樹脂加工を施す際の助剤として使われてきました。

フッ素樹脂加工のフライパンは焦げ付きにくい、油が要らないなど便利でヘルシーなのが特長ですが、空焚きをすると360℃で有害ガスが発生するので空焚きをしないように注意が必要です。

※強火で1分ほどの空焚きで約200℃、3〜5分の空焚きで400℃ほどになります。


2020年4月より水質管理目標設定項目に有機フッ素化合物のペルフルオロオクタンスルホン酸(PFOS(ピーフォス))とペルフルオロオクタン酸(PFOA(ピーフォア))が追加され、その暫定目標値がPFOSとPFOAを合わせて50ng/L以下と設定されました。
PFOSは1940年代にアメリカで開発された界面活性剤で、耐熱性、対薬品性に優れ表面張力を大きく低下させることなどから、撥水剤や紙・布の防汚剤原料、泡消化剤成分などとして使用されていました。
PFOAも同様の性質を示し、フライパンのテフロン加工や食品包装紙の撥水加工の際の原料などとして幅広く利用されてきました。

環境中での安定性が高いことから、地球規模での環境残留や生体蓄積が問題になっており、国際的な規制が検討されています。
環境中でほとんど分解せず生物中に蓄積されるため、現在PFOSは残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約において、2009年5月に使用制限の対象物質として登録され、国内においては2010年4月から特定の用途を除き製造、輸入、使用が禁止されています。
PFOAについては2019年5月のストックホルム条約会議にて、特定の用途を除き廃絶することが決定され、日本では措置の検討がおこなわれています。

日本の水道水の水質基準
日本の水道水の水質基準や目標値は、主として世界保健機構(WHO)の飲料水水質ガイドラインを参考に決定されていますが、PFOS、PFOAに関してはWHOのガイドライン値は定められておりません。有害性としては血中コレステロール値の上昇、発育不全、肝機能の低下などの研究報告がありますが詳細は不明です。

昨年 沖縄県の米軍基地周辺の川からPFOS、PFOAが高濃度で検出されたことを受け水質管理目標設定項目に追加となっています。
米軍横田基地に近い井戸では更に高濃度で検出された報告もあり、原因は大規模火災用の泡消化剤が漏出したものとされています。

写真・イラストはイメージです

浄水場沖縄県ではPFOS・PFOAへの現地浄水場での対応として、浄水行程に「粒状 活性炭」を増量してろ過機能を高め対処しています。結果、国際的※健康勧告値として位置づけられる70ng/L(PFOS・PFOAの合算値)を下回る10〜30ng/Lまで低減されました(原水濃度は150ng/L)。
例えばPCBの土壌環境基準は「検出されないこと(500ng/L未満であること)」と定義されていますので、今回の水質管理目標設定の50ng/L以下は相当低い値となります。
※健康勧告値…1日当たり2Lの飲料水を70年間飲んだとして、体内に取り込まれた化学物質が健康への影響がないと予測される値


カートリッジが届いたら
キッチン用/浴室シャワー用当社のキッチン用および浴室シャワー用浄水器ともカートリッジにはろ過材の「粒状活性炭」よりも比表面積で2倍以上、残留塩素その他不純物のろ過性能で約5倍の機能を持つ「繊維活性炭」を使用しておりますので今回の有機フッ素化合物(PFOS/PFOA)が水道水に残留したとしても除去可能な品質となっております。但し、使用累計水量など使用状況によってはろ過能力を超えることも考えられますので、ご家庭での万全な対策としてはカートリッジが届きましたら忘れることなく必ず交換していただく、または交換周期を早めてご利用いただきますようお願いいたします。




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