ECOだより





樹木・植物の生態に学ぶ:植物がおこなうコミュニケーション 健全な自然界の掟にいま、人間社会が学ぶ。

森の中では生存競争だけではなく高木、亜高木、低木、下草、土の中ではカビやバクテリアなどいろんな生物が、種の能力に応じて厳しい自然条件下で、ちょっと我慢しながら嫌な奴とも共生し、決して魅かれあう樹種が好き勝手に生きている訳ではありません。

共生とは競い合いながらも互いに少し我慢して、住み分けをして共に生き続けている状態です。「競争」「我慢」「共生」は生物の掟です。健全な成長や進化を促す「最適条件」とは、生理的な欲望をすべて満足できない、少し厳しく少し我慢を強要された状態のことをいいます。人為的に害虫や外敵を避けた生理的な「最高条件」を整えると生物は虚弱化してしまいます。
一緒にいるとお互いに助かる
うわさ話や立ち聞き大好き 動けないから香りで呼び寄せる


香りで天敵を誘き寄せ、自分や仲間を守る。
広いキャベツ畑でキャベツを虫食いにしているコナガの幼虫を探すのは容易ではありませんが、寄生蜂のコナガコマユバチは簡単に幼虫を見つけて寄生します。

コナガの幼虫に食べられたキャベツが天敵の寄生蜂(コナガコマユバチ)にSOS信号を送っており、寄生蜂はこの信号をたどって幼虫の居場所を突き止めます。
食害や傷に応じて植物が放つ信号の正体は「みどりの香り」と呼ばれる揮発性の化学物質『フィトンチッド』です。

SOS信号を使い分けるキャベツは策士。

キャベツは賢く、付いた虫によって信号を使い分けそれぞれの天敵となる蜂を呼び寄せることができます。信号の化学物質『フィトンチッド』は複数の成分からできており、植物は虫の種類によってブレンドの仕方を変え天敵だけではなく周りの植物(仲間)にも危険を伝えます。
虫に食べられた植物を同じ植物の近くに置くと、無傷の植物は虫に食べられた植物が放つ信号をキャッチして自己防衛の態勢に入ります。こうした信号が野外では約10m作用することが確認され、同じようにリママメやトウモロコシなど、いろいろな植物がSOS信号を出すことがすでに確認されています。
危険察知、回避の香りのコミュニケーションは植物どうしの種の保存機能です。このような仕組みをうまく利用すれば農薬に頼らずに植物を虫の害から守ることができるようになります。虫の害から身を守る以外にも、根から出る信号には領分を守り、競争相手を追い出したり、助けを呼んだり、立ち聞きをしたり、信号となる化学物質『フィトンチッド』を使ったコミュニケーションを植物はおこなっているのです。

自然や次世代のために!人間が侵してはいけない。
クローン食肉は<従来の牛や豚と同等の安全性有り>と結論が出され、将来私たちの食卓へ登場する可能性がゼロではなくなりつつあります。既に私たちが何も知らずに食べさせられている遺伝子組み換え作物をはじめ、食糧確保や利益のために人間社会が自然界の摂理を無視し続けることを考え直さなければ未来にしっぺ返しを食らうかもしれません。
植物の生態に学びながら、自然や次世代のためにできることを・・・

ニワトリも素粒水で自己防衛・・・
ある採卵養鶏場の飼料には卵の安定生産のためにホルモン剤や抗生物質を混ぜて昼夜の区別なく卵を生ませていました。養鶏に素粒水を飲用させれば生産性アップと単純に考え試したところ、1週間後から夜は卵を生まなくなりました ・・・

ニワトリがホルモン剤や抗生物質の生体への影響を回避し体内時計を正常化して本来のホルモンバランスを取戻した結果といえます。